前回は軽井沢での工務店探しについて記載しました。結果的に「犬と暮らす貸別荘」はハーバーハウスさんにお願いすることになったのですが、着工から1年半経過した現在いまだ建築中。軽井沢のサクラダ・ファミリアと呼んでください。正直、ハーバーハウスさんと契約して失敗したと感じています。
ハーバーハウスとの契約
前回お話しした通り、ついにハーバーハウス長野上田支店と建築工事請負契約を結びました。
私がハーバーハウスさんと契約した理由は以下のとおりです。
- 比較的良心的な工事代金
- 新潟という豪雪地域で着工件数がトップクラス
- 完全注文住宅で施主の細かい要望にも応えてくれる
工事代金については、前回の記事に載っていますのでご参照ください。
ただし、契約前に以下のような不安な点もありました。
- 長野県は2018年に進出し、上田支店はできたばかり
- 設計士がおらず、図面は外注
- HPの建物がCGで希望地域の施工例がない
- 着工数が多いにも関わらず、評判や口コミがほぼない
2021年9月に契約した際に伺った話だと、軽井沢エリアではまだ施工は数件で、引き渡し実績も1~2軒だそうです。しかし、施工事例が少ないのは進出したばかりですし、仕方がありません。
また、上田支店のプランナー兼営業の方は、会社の役員で長野でハーバーハウスを拡大する目的でいらしていました。建築士の免許を持っていないことは最初から気付いていましたが、やはり意匠プランの作成を担当しており、細かい設計図面は外注の建築士になるとのことでした。
ちなみに、プランナーの方が建築士免許を所有していないことについては何ら問題ありません。 しかし、契約後に設計士がいないことが、後々のトラブルの要因の一つにもなりました。
建築中のトラブル
誤解のないように記載しておきますが、私は長野でハーバーハウスさんに頑張って欲しいと思っていました。今でもそれは変わりませんが、現在の状況では、お勧めできるハウスメーカーではありません。
工期の遅れ(1年半近く経過しても未完成)
工事請負契約で結んだ工事請負期間は、「着手2021年11月29日」「完成2022年6月5日」です。
35坪の木造平屋建てです。
建物本体だけで言えば、慣れている工務店なら通常3~4ヵ月の工期ですが、軽井沢は冬季に-10℃を下回って土も凍るため、工事ができない期間があり、数坪の小さな小屋の解体と、雑木の伐採伐根、簡単な整地なども含んでいたため、ハーバーハウスさんが契約時に提示した7カ月の工期には問題はありません。
そして、過去の経験から「たいていの建築工事は遅れる」ものと知っていたこともあり、余裕を見て「7月には完成するかな?」とのんきに考えていました。
しかし、7月どころか年をまたいでも終わらず、翌年の春が来ても終わらず、着工から1年半近く経過した現在でもまだ工事中です。
この大幅な工期遅延の一番の原因は、「杜撰な管理体制」に行き着くと考えています。
着工時期の嘘
私は東京に住んでおり、建築場所は軽井沢ですので、頻繁に現地に行くことはできません。
そのため、ハーバーハウスさんとはオンラインで打ち合わせをしていたのですが、12月にオンライン打ち合わせをした際に、「無事着工し、木の伐採などを行っています。」と報告を受け、「いよいよ始まったぞ。」と喜んでいました。
しかし、12月25日に軽井沢に行った知人から「トラロープも張られていないし、雑木もそのままだし、何の工事もされていない。」と連絡をもらいました。
ハーバーハウスへ問い合わせると、まだ着工していないことを認め、結局は翌年の1月からの着工となりました。
この時点で不信感が芽生え始めました。
定期連絡の嘘
契約前から「1週間に一度、写真付きで定期連絡する」旨の説明を聞いており、私からも要望していました。
しかし、こちらが進捗状況を尋ねなければ連絡が来ることはなく、定期連絡をしてほしい旨も何度が伝えましたが、数回送ってはきたものの、すぐに途絶えて全く連絡が来ません。
近隣の方の話では、毎日見てるがほとんど現場は動いていないとのことで、定期連絡するほど工事が行われていないのでしょう。
返信が来ない
定期連絡どころか、こちらから建築のことについて重要なことや変更点などを連絡しても、1週間以上遅れて返信が返ってくれば良いほうで、まずほとんど返信が返ってきません。
なので、こちらの意図が伝わっているのか、伝わっていないのかが全く分からないのです。
あまりに連絡をもらえないので、少し怒ったり、諭したりしたこともありましたが、面と向かっては謝罪をされるものの、1年半経過した今でも状況は変わりません。
つい先月のことですが、3月28日に現地での打ち合わせがありましたが、前日になって「業者が来れない」と連絡があり、もう一度や二度ではないので、慣れてしまいましたが、一事が万事そんな感じです。
このような現状のため、軽井沢に東京などの遠隔地から建築を考えている方には、お勧めできません。
基礎の欠陥が発覚
ハーバーハウスから、2022年3月に遅れて基礎工事が開始となり、引き渡しが6月初旬→7月末へ延期になる旨の連絡がありました。
まあ、1ヵ月半程度の遅延は想定内でしたので、特に気にもしていませんでした。が。。
その1ヶ月後に、基礎の欠陥についての連絡があり、ずれた部分をウォーターカッター等で切って一部やり直しさせてほしい旨の連絡がありました。
なんでも、基礎工事前の墨出しが間違っており、土台と数センチずれているとのことでした。
しかし、基礎の一部の鉄筋を切ってやり直しすれば、強度に影響が出ます。
土台と基礎のずれは20~30mm程度で大きいものではないようでした。現地まで行く時間が取れず、写真を送ってもらいましたが、拡大してもぼやけているような数kbの小さなもので、よく確認できません。
私は、基礎を切断するよりは、「耐震上影響がなく、耐震等級が取れるのであれば(耐震等級2で契約しています)、そのまま工事を進めても構わない。」と譲歩しました。
当然ながら第三者の設計士が現場をチェックして、構造計算なり耐震等級申請書類を出し直すなりして、現状の状態で耐震上影響がないことを確認してもらうことを前提に話していたのですが、ハーバーハウスの現場監督からは「設計からは耐震は問題ないと言われている。」と言うだけで、何らエビデンスがない状況でした。
遠方のため、現場を確認することもできませんし、確認したところで、素人なのでズレがどの程度耐震に影響するのかわかりません。
そして、この問題の最中でさえも、連絡がほとんどない状況で、こちらから電話やメールをして督促して、ようやく状況や伸展を伺う状態。
また、自社に設計士がいない(会社自体にはおられると思いますが、上田支店にはいません)こともあり、設計士の意見を聞くことすらできません。
その後も、なんと3週間も何の音沙汰もなし。しびれを切らして、「どうなりましたか?」と進捗を問い合わせしたところ、その10日後にようやく返信。
基礎を解体してやり直すことが決定しました。
基礎の解体とやり直し
失敗や間違いは誰にでもありますし、それ自体は仕方ありません。しかし、トラブル時でさえ連絡をほとんどもらえないので、状況が分からず不安しかありませんでした。
結局、基礎の欠陥が発覚してから1ヶ月半も工事が中断し、6月上旬にようやく基礎の解体工事に入りました。
7月中旬に新しい基礎が完成しましたが、ダクト用のスリーブを開け忘れていたり、犬用トイレの部分に人通口を忘れていたりなどもありました。設計士がきちんと入っていれば、こんなミスもなかったのではと思います。
軽井沢は7月25日から8月31日まで、別荘や宿泊で静養に来る方の静穏の保持や、工事車両による渋滞の抑制のために、工事自粛期間に入るんだワン!
ゆずの言うように、軽井沢の工事自粛期間に入ったため、9月から木工事開始予定となりました。
ハーバーハウスさんからは、12月には引き渡しできる旨の連絡をもらいました。
契約後のコーディネーターさんとのやり取りの中での追加見積もりや、前述の定期連絡がないことなど、いろいろと不信に思う点は多々あったものの、この時点ではハーバーハウスさんを信じたい気持ちがありました。
基礎の欠陥が判明したときですら、失敗を隠さずに報告してくれて、正直で良い会社だと思っていました。
しかし、この後さらなるトラブルが待ち受けているのでした。。
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